ミネラルウォーターの味を決定づけるものは、硬度があります。

硬度とは、ミネラルウォーター1リットル中に含まれているカルシウムイオンとマグネシウムイオンの合計量を数値化したものです。そのミネラルウォーターの中にカルシウムとマグネシウムがどれだけ溶け込んでいるかを数字であらわしたものであり、少ない水が軟水、多い水が硬水ということになります。

硬度の低い軟水は、呑んで清涼感があり炊飯や料理のためには向いていますが、ミネラルウォーターを飲んでミネラルを摂取しようとする目的には向きません。反対に硬水は料理には不向きですが、飲みごたえがあり、不足しがちなミネラルを体内に補給することができます。中硬水は軟水と硬水の中間の立ち位置であり、料理やお茶に使用してもそれほど違和感がなく、ミネラル摂取の補助的な役割を果たしてくれます。

硬水のミネラルウォーターと一口に言っても、ミネラルバランスによって微妙に味わいが変わってきます。カルシウムは適度であれば喉越しの良さを感じますが、比率が極端に高いと舌に重く感じられるようになし、マグネシウムは少なければ甘味がありますが、多いと苦味が感じられるようになります。塩化ナトリウムが増えれば塩辛くなり、硫酸ナトリウムが増えると渋みが出てくるといわれます。それぞれのバランスが保たれていると硬水であっても飲みやすいのです。